心が熱くなる名盤(ブラームス 交響曲第1番)

今から丁度48年前の1978年4月1日に私は宅浪生活を始めました。関関同立に落ち、公立大学に落ち、国立二期校(この年が最後でした)にも落ち、予備校に通うことは経済的に無理なので、アルバイトをしながら勉強をして来年また受験しようと考えたのでした。そうしてその時はいろいろなことも検討しました。高校生の時は勉強の時にフォークソングを掛けながら勉強したので良くなかったのではないか。歌詞を覚えて時に歌ったりしたのでは勉強にならないのではないかと考えて、BGMをクラシックがジャズのどちらかにしようと考えたのでした。そうしてジャズはクラシックに比べて短い曲が多くてしかも激しい曲があるのでBGMには向かないのではないかと考えて、クラシックをBGMに選んだのでした。当時はFM放送でクラシックの番組がたくさんあり、特に平日のNHKFMは番組がたくさんありました。その頃私はソニーのスタジオ1980を持っていたので、FM放送をエアチェックして気に入ったものを何度も聞こうと考えたのでした。週刊FMの番組欄を見ると4月1日に朝7時からFM大阪の番組で、ブラームスの交響曲第1番が掛るのを知り聞くことにしました。演奏はシャルル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団でしたが、放送中からこのはじめて聞いた交響曲の演奏に魅せられ録音したカセットテープを何度も繰り返して聞きました。私は一度気に入ればとことんのめり込むタイプなので、繰り返し聞くだけでは物足らず、レコードを購入して家のステレオで聞こうと考えました。そうして阪急豊津駅近くにあるレコード店でミュンシュ指揮ボストン交響楽団のブラームスの交響曲第1番を購入したのでした。当時の私はクラシック音楽の初心者でしたから、指揮者が同じであれば同じ演奏が聞けると考えていましたが、大違いでした。それでもミュンシュという指揮者に興味を持ち、サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」、フランクの交響曲、ベルリオーズの幻想交響曲、メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」、シューベルトの交響曲第9番「ザ・グレイト」、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」なども購入し、パリ管弦楽団が演奏するブラームスの交響曲第1番のレコードも購入しました。そうしてRCAレコードの他の廉価盤、デッカの廉価盤のレコードを少しずつ購入しました。もちろんそんなクラシック音楽の漬けの浪人生活がうまくいくはずはありませんでしたが、週刊FMを購入してエアチェックの予定を立てるのは楽しいものでした。それでもこれではいけないと3浪目は予備校に通って、何とか立命館大学法学部に入ることができました。
大学に入ってからも社会人になってからもミュンシュ指揮パリ管弦楽団の演奏は沈んだ心に火を点けて熱くさせてくれました。落ち込んだ時の特効薬でした。装置もラックスマンのL-570、ヤマハのGT2000、オルトフォンのSPUクラシック、オンキョーのモニター2001などを購入し、東京の中古レコード店で外国盤を購入するようになりました。さらに阿佐ヶ谷の名曲喫茶ヴィオロンでLPレコードコンサートを3ヶ月に一度開催するようにもなりました。ミュンシュ指揮パリ管弦楽団のブラームスの交響曲第1番のレコード(CD)はより良い音で聞けるようにとフランス盤、SACDも購入しました。ベストと言えるEMIの英国盤は一度だけ見たことがあるのですが、いつか2万円位で入手できれば、私のミュンシュを巡る音楽遍歴も一応終わるのかなと考えています。

シャルル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団 ブラームス 交響曲第1番